ノーベル経済学賞テーマである「行動経済学」の例

2017年にノーベル経済学賞を受賞しているテーマの「行動経済学」。実際は既にデータの活用例がある。

例えば、インターネット通販で買い物をすると、それ以降広告メールが届くことがある。注文するとき初期設定として「広告を受け取る」欄にチェックが入っていたのが原因だ。広告を受け取りたくなければチェックを外せばよいだけの話なのだが、見落としたり、よく分からず何もしないでいたりすると、不要な広告を多数受信することになってしまう。

別の例もある。ジェネリック医薬品のシェアは、2007年の18.7%から、2011年の22.8%へ上昇した。実は2008年、ジェネリックを普及させるための政策として、処方箋の様式が変更された。それまでは「原則として先発薬。ただしジェネリックに変更も可」という様式だったものが、逆に「原則としてジェネリック。ただし先発薬に変更も可」という書式に改められた。つまりそれまで医師は、本当はジェネリックを処方しても良かったのに、先発薬を処方するのが原則と読める処方箋の様式に影響されて、消極的に先発薬を選んでいたことになる。

このように、現状に固執し、より望ましい行動を理解していながらも現状を変えたがらないという、人間の“現状維持バイアス”がある。それを応用したのが、行動経済学によるデータの活用例だ。